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京都喫茶店クロニクル 古都に薫るコーヒーの系譜

  • sunsetgang
  • 2023年11月13日
  • 読了時間: 2分

1868年から2020年までの、京都における喫茶店の変遷を紹介した本になります。「六曜社」「イノダコーヒ」「前田珈琲」「小川珈琲」「リプトン」「ソワレ」などの超有名老舗店と並び、いくつかの音楽喫茶が紹介されています。


第二章 喫茶文化の醸成と焙煎卸業者 1945-1960 「4.日常を潤したコーヒー専門店と音楽喫茶」

・また、戦時中は敵性文化として禁じられた西洋の音楽も喫茶店に戻ってくる。

 1946年に《クンパルシータ》、1954年に四条木屋町の《みゅーず》、出町柳の《名曲喫茶 柳月堂》

 と、次々と名曲喫茶がオープン。コーヒーのみならず文化、芸術に飢えた人々の生活を潤す場となっ

 た。


第三章 喫茶店の派生と新時代の予兆 1960-1990 「1.学生運動の拠り所となった喫茶店」

・時代は下がり、1970年代初頭、下火になりつつあった大学紛争、反戦運動の拠点となったのが出町の

 《ほんやら洞》だった。

・同時期に、学生運動などのカウンターカルチャーのシンボル的な存在となっていたのがジャズ喫茶

 だ。海外からもたらされた先駆的な音楽を求めて若者が集い、混沌とした時代の空気を色濃く漂わせ

 た。京都では1956年に開店した《しぁんくれーる》が、その嚆矢(こうし)にあたる。

・当時、無数多くできたジャズ喫茶も今や貴重な存在となったが、京都で唯一、現役最古参として続い

 ているのが《jazz spot YAMATOYA》だ。

・同時代には、《ラッシュライフ》や《喫茶インパルス》などジャズにちなんだ名を冠した店が相次い

 で登場。さらに、その後は、ロック喫茶《ダムハウス》やフォーク・ロックが充実した《縄文》

 ど、さまざまな音楽ジャンルと結びついた喫茶店も広がり、趣味嗜好による客層の住み分けも進ん

 だ。


第三章 喫茶店の派生と新時代の予兆 1960-1990 「5.カフェバーの隆盛と次世代ブームの萌芽」

・1980年代、世の中はバブル期へと突入し、空前の好景気に沸いていた。・・・この当時、京都で注目

 を集めていたエリアが北山界隈だ。・・・北山がにぎわっていた頃、中心部の繁華街でも同じくカフ

 ェバー的な店が花盛りになる。当時の人気店として《バナナフィッシュ》《バターリングラム》《オ

 フ・ザ・ウォール》《バックギャモン》《アップス》《DDバー》といった名が挙がる。

・加えてジャズバー、ハードロックバーといった音楽をコンセプトにした店も盛況で、《治外法権》

 《JAMハウス》《ザッパ》《地球屋》といった店を夜な夜な回遊する若者も多かった。


この本を読んでいると何となく感じるのですが、やはり京都における音楽喫茶のピークは1980年代の半ばくらいのようですね。1990年に入ると本格的なカフェブームが到来し、音楽喫茶はとどめを刺されたって感じです。しかし《地球屋》はただの居酒屋だと思っていたのだが・・・。


 
 

Chiba City SHIMUCHIN_33

©2023 京都音楽喫茶記録帖。Wix.com で作成されました。

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