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夜は短し歩けよ乙女

  • sunsetgang
  • 3月31日
  • 読了時間: 2分

森見登美彦による長編小説で2006年11月に角川書店より出版されました。2017年2月時点で累計売上130万部を超えるベストセラーとなっています。

4章構成の目次からなる作品で、各章のタイトルは、第一章「夜は短し歩けよ乙女」、第二章「深海魚たち」、第三章「御都合主義かく語りき」、第四章「魔風邪恋風邪」。

そして第一章の「夜は短し歩けよ乙女」の最初の部分に「みゅーず」は登場します。ただ「みゅーず」に入店する訳ではなく、その後に登場する木屋町にある「月面飛行」というバーへ行く途中のお店…という描写程度なんです。 この「みゅーず」なんですが、2006年5月8日に閉店してしまいました。単行本が発売となったのが2006年11月、この本を読んで聖地訪問しようと思ってもすでにない店になっていた訳です。作者自身もまさか閉店するとは思ってもいなかったでしょう。いまどうなってるのかGoogleで確認してみたら…焼肉屋。なんだかガックリであります。


“四条木屋町、阪急河原町の地上出口のわきでは、ギターを弾く若者とそれに聞き惚れる人々がおり、道行く女性に食い下がってゆく黒スーツの男衆が立ち回り、顔を紅くした老若男女が次なる止まり木を求めて賑やかに数かぎりなく往来する。

四条大橋へ折れるのかと思いきや、彼女は少し思案しながら、そのまま北に歩いていく。並木の茂る高瀬川沿いは鬱蒼と暗く、その奥で喫茶「みゅーず」が橙色の光を散らしている。彼女は「みゅーず」の前で、こっそり所存のほぞを固めるように二足歩行ロボットめいた足踏みを見せてから、むんと胸をはって路地を折れた。“








 
 

Chiba City SHIMUCHIN_33

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